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「ひょっとして……」 そう発したあたしの声は少し震えている。 動揺してる…… どうしよう…… あたし自分でもわからないくらい動揺してる。 「どうしたの?」 「ひょっとして智也君のこと……好きなの?」 ズキン  ズキン   ズキン 自分の言った言葉でさっきまでより大きくて太い棘が、あたしの胸に突き刺さる。 何でだろう? 何であたしはこんなに動揺してるんだろう? そう思うけれど、突き刺さる棘をあたしはどうすることも出来なかった。
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