0人が本棚に入れています
本棚に追加
その後、俺に気付いた彼女は何事もなかったように笑顔を向けてきた。
「ゴキブリってイヤよねえ。気持ち悪いし、怖いし」
彼女はそう言っていたが、俺はゴキブリよりも彼女の変貌ぶりの方が怖かった。
この事がきっかけで、俺は彼女と別れることにした。
彼女には明確な理由は話していない。というか、言えなかった。
今でもあの時の光景が目に焼き付いている。
本当に『100年の恋も冷める』思いだったのだ。
――おしまい
最初のコメントを投稿しよう!