第1章

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 その後、俺に気付いた彼女は何事もなかったように笑顔を向けてきた。 「ゴキブリってイヤよねえ。気持ち悪いし、怖いし」  彼女はそう言っていたが、俺はゴキブリよりも彼女の変貌ぶりの方が怖かった。  この事がきっかけで、俺は彼女と別れることにした。  彼女には明確な理由は話していない。というか、言えなかった。  今でもあの時の光景が目に焼き付いている。  本当に『100年の恋も冷める』思いだったのだ。 ――おしまい
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