第2章「師匠」

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「いやいやまだ朝の10時だし……」 芝狸は頭をボリボリと掻きながらタバコに火をつける 「ちょっとー!未成年の前でタバコ吸わないでっていつも言ってるじゃないですかー!」 彼女は片手で煙を払いのける仕草をしながら部屋の片付けを続ける 「いやいや…俺の部屋だし……」 「だから師匠はモテないんですよ!」 「別にモテなくてもいいし……てかその[師匠]って呼び方やめろ…」 「はぁー…。てか師匠は師匠なんですから師匠って呼んでるんです!」 相変わらず金切り声で芝狸を詰め寄る彼女に、肩を落とす 彼女の名前は[鈴原 夏子(すずはら なつこ)]17才 近くの高校に通っている女子高生だ ある日、芝狸に悪霊から救ってもらってからというものの、芝狸を[師匠]と呼び、度々この部屋に訪れるのだ しかし当の芝狸本人は全てがうっとうしく感じているが、熱の強い夏子に圧され、なすがままになっている状態だった
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