序章

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「死因は、出血死。首に二つの丸い傷があって、そこからの出血が酷かったとか」 「えぇ………」 「先生から、この傷の形は明らかに不自然で、ぜひ警察に捜査してもらうよう勧めらたのに、断られたそうですね」 「はい…」 「お気の毒ですが、うちのナースも皆が言ってるんです。もしかすると、小笠原さんの奥様は、事件か何かに巻き込まれて亡くなられたのではないかって…」 「ナースさん」 透は丸い椅子に座ったまま、希美を見上げて見て言った。
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