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透と並んで部屋を出ながら、大蔵は面白そうに話してくる。
「そうですよ、あんなガセネタ専門記者」
「そうだそうだ。うちもあの記者に書かれたことあるよ。ありもしねぇ事をな」
先頭を歩く出席者たちが、笑いながら口々に話しているのが聞こえた。
「ガセネタ専門記者…?」
透が不思議そうな顔をしているのを見て、 大蔵が言った。
「まさか小笠原はん。あの記者の名前、知らんのか?」
「あ、申し訳ありません。存じません。無知でお恥ずかしい限りです…」
「そんな謝らんでええって。安西桐子って女や。ガセネタで有名な」
「ガセネタで有名?」
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