第3章

10/16
前へ
/132ページ
次へ
彼は今日の会合では最年長の、里見 准一(さとみ じゅんいち)。 ここら地元の中小企業では第一位のシェアを誇る『株式会社クローバー』の、ベテラン社長だ。 「我々は今回、たまたま桐島社長がいたおかげで、ネットでネタにされるくらいの記者が書いた記事だと知ったが、桐島くんがいなければ信じている所じゃった。ガセネタでも信じる者もいる。ネットの影響は良くも悪くも大きい。ガセネタでも広まってしまえば、営業にも影響を及ぼし兼ねないこともあるんじゃよ」 「は、はい!ご教授ありがとうございます」 透は、里見社長に頭を下げた。里見社長は再び歩いて行った。 「それにしても、桐島社長。安西桐子さんという記者は、ガセネタを書くことで有名になるくらいと言うのは、余程これまでにもガセネタを沢山書いて来られたということでしょうか?」 透は、大蔵を見て言った。
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加