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どうやら、俺は食べないと思ったらしい益田。
「まあとりあえず、一休みして行ってくださいよ」
まるで自分の家のようにそう言って、自分の隣を指さした。
「ここ、涼しいんですよ!」
かき氷に若干の未練を感じながらも、言われるままに彼の隣に腰を下ろした。
「……涼しいな」
確かに。
壁も床も他と比べてひんやりとし、どこからか冷たい風も吹きこんできている
「でしょ?!俺ね、涼しい所見つけるの得意なんですよー」
「犬猫みたいな奴だな、お前」
得意げに言う彼に、率直な感想を漏らす。
こういう涼しいポイントで、一人でサボったりしているらしい。
教師としては指導するべきだが、如何せん、聞いた他の場所も便利そうで困る。
……他の誰かに見つかるまでは、まあ、黙っていてもいいだろうか。
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