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朝。
職員室を出て、教室へ向かおうとする。
すると前方に奴を発見。
奴の名前は益田(ますだ)という。
理由は知らないが、やたらと俺に付き纏い、セクハラまがいの行為をしてくる奴だ。
……迂回しようにも、この先以外の階段を使うには、かなりの遠回りが必要になる。
しかも、俺の手にはプリントが山積みだ。
「あ、先生!おはようございます!」
……見つかった。
「ああ、おはよう」
にこやかな彼とは逆に、俺は仏頂面で挨拶を返した。
それに気分を害した様子も無く駆け寄ってきた彼は、俺の持っているプリントに目を留めた。
「それ、重そうですね。手伝いますよ」
「いや、大丈夫だ。それより早く教室に行きなさい」
仮に手伝って貰ったとして、楽にこれらを運ぶ事ができたとしよう。
だがしかし、後々、何か代価を求められる可能性がある
それは生徒が教師に求めてはいけない、逆もまた然りな、卑猥な行為である事がコイツが相手の場合、予測されてしまう。
よって、ここは断るべきだ。
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