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翌月、上司からコーチを紹介してもらった。
コーチは私にきちんとした態度で挨拶してくれた。
「はじめまして、橘です。
よろしくお願いします。」
橘コーチは、私に深々と頭を下げた。
私も挨拶をした。
「若林です。
よろしくお願いします。」
決して偉そうな態度をとらず、控えめに挨拶してくれた橘コーチに好感を持った。
翌日から、さっそく橘コーチが会社に来て、指導がはじまった。
橘コーチは、私のテニスの力を知りたかったのか、まず試合形式で私と対戦した。
橘コーチのサービス、ストローク、ボレー、スマッシュ…どれも球筋がするどく、私は圧倒された。
今は現役を引退したとはいえ、まだまだ私がかなう相手ではない。
とはいえ、私はプロ現役の男子である。
私の力はこんなものか…と思い知らされた。
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