デートとぬいぐるみ

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 叫んだ瞬間、彼女だけ薄桃色の謎空間にいた。    首から下が謎の光に包まれて身体の輪郭があらわになる。  しゃん、という音と共に宝石らしきものがついた手袋が現れた。  しゃん、という音と共にフリルの沢山ついたブーツが現れた。  しゃん、という音と共に大きなリボンが頭に現れた。  しゃん、という音と共にひざ上20センチのひらっひらの衣装が現れた。  しゃん、という音と共にこぶしサイズのペンダントが飾られた。  しゃん、という音と共にハート形の宝石らしきものが先っぽについたステッキが現れた。  ぽわん、と謎空間が解除される。 「“無垢な子供の心の守護者。妖精少女ピュア・ユミーゼ参上!”」  ビシィッと決めポーズ。  俺は彼女を見た。  彼女も俺を見た。  ――俺たちの関係は変わってしまいそうな予感だ。  
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