彼女の憂鬱

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その日の夜。 母親から 「里穂、大丈夫だった? 大変だったわね。」 と言われ、首をかしげる。 「え?何が?」 「ほら、西原先生。川で見つかったの、西原先生って。」 「えっ?はっ?」 慌てて訊ねると、 「ニュースでも言ってたわよ。あと、須賀さんのお母さんからも、西原先生だったみたいよ、て。」 (まさか。 何かの間違いよね。) ベッドに横になってからも、 なかなか眠れない。 もし本当に西原なら、明日学校では今日よりも幾分大騒ぎのはず。 嫌な気持ちが消えず、 目を固く閉じた。
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