彼女の憂鬱

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そして、その日の放課後。 なんとなく青井のことが気になり、 放課後、久しぶりに陸上部の練習を見に行きたくなった。 グラウンドの土の感触を確かめながら、 片隅の陸上部の部室へと向かう。 怒られるのも覚悟の上。 「あら、佐藤さん。よく来たわね!」 渡り廊下でマネージャーの美奈子と会った。 「美奈子先輩。すみません、今日見学していいですか。」 「もちろんよ。じゃ、これ半分持って。」 と、タオルを渡される。 二人で歩き出したその時。 【ドーンッ】 【ガタガタガタガタッ】 という音と、 「おいっ、大丈夫か!」 「キャーッ!!」 「先輩!」 という悲鳴が聞こえてきて、あわてて駆けつけた。
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