彼の憂鬱。

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打ち上げが終わり、 店を出たところで怜奈の存在を思い出し、 連絡をいれた。 「俺、4位だったよ。これなら、夏の大会次第で推薦とれるわ。」 悩んでから、電話ではなくメッセージを送信した。 「先輩~♪何してるんですか~♪」 あとから出てきた沙希が 青井の腕をつかんだ。 「ん?あ、お前も帰れよ、吉田。」 「やだぁ、サキ、って先輩も呼んでくださいよぅ」 (ブルブル) 怜奈からの返事だ。 沙希をあしらいながらメッセージを確認する。 「もう会えない。 会いたくない。 メッセージも送らないで。」 (なんだこれは。) 「先輩、スタバ行きませんか~?」 甘えてくる沙希が可愛い。 ため息をつく。 (明日には怜奈の家に行ってみよう。) そう自分に言い訳をし、沙希の手をとって歩き出した。
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