第1章

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「今日の予定、半分もいかなかったね。誰かさんが部屋を飛び出したまま戻ってこないから」 「……ぅ」 「大丈夫。全然怒ってないから。これ、明日までにしてくれたらそれでいい」 どさり、とテーブルに置かれたのは、市販されている中学生の問題集だった。 冊数にして、五~六冊程。 ひくり、と頬が引きつった。 これで全然怒ってないだと? 「バ、バカ言ってんじゃねぇよ!こんなもん一日で終わるわけーー」 「僕、パイナップルさんのこと信じてる。それじゃあみなさんおやすみなさい」 「あ、こら、待っーー」 パタン、と閉じられた扉。 中腰のままの俺。 しーん、と静寂が流れたあと、五十嵐サンの笑い声が部屋中に響き渡った。
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