日常に潜むもの

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「どうぞ。里子ちゃん」 「お邪魔します」 ツンと鼻を突く臭い。 ゴミが溜まっているのか、妙に生臭い。 カツさんはマメな方だと思っていたのに意外。 やっぱり、男の人ってみんなそうなのかな。 「少し、驚かせちゃうかも」  リビングの扉を開けた瞬間、 目に飛び込んできたのは、 壁一面に並べられた、髑髏。 何? 何?何なのこれ? カツさんの趣味?  恐る恐る、後ろにいるカツさんの方を振り返ると、 いつもと変わらない優しい微笑み。 「カツさん…これは?」 里子が、恐怖に染まった表情でカツを見つめる。 「痛っ!!!」  突然、首元に何かが刺さった。 ドクドクと体中に巡るアツイ感覚。 気が遠くなる。 私、どうなっちゃうんだろう… 「カ、ツ… さん… 何で?」 「里子ちゃんの望みを叶えてあげるよ。  大丈夫。痛くしないから」  蠍のしっぽから全身を巡る毒は、 数秒で体中に巡り、死に誘う。 七匹の鬼神の一人サソリ。 好物は、少し不幸な女の子。 image=494764831.jpg
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