日常に潜むもの

7/11
前へ
/287ページ
次へ
「なんか、ビールを飲みすぎてしまいまして…」 里子が下を向いて恥ずかしそうに カツの顔を見る。 「あはは。待っててね! とびきりの  カルアミルクを、作ってあげるよ!!」 カツが手際よく、 可愛いピンク色のグラスに トッピングの生クリームをデコレートしてゆく。 「なんか、凄いカルアミルクですね」 「俺の得意技」 里子がクリエイトされてゆく カルアミルクを見つめる。 「はいっ!! 出来たよ」 満面の笑みでパフェのようなグラスを里子の目の前に置いた。 「わっ! すごぉい!!   こんなに可愛いカルアミルク初めて」 「いつもは、こんなことしないけどね」 「へ?」 カツさんが、グラスを洗い、片付けをすすめている。 どういうことなの?  いつもの思わせ振りなセリフと重なって、 さらに私の想いを募らせる。 「お疲れ」
/287ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加