第1章 白球

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 そして、応援席から歓声が上がった。負けた学校の落胆の声がかき消された。  少年達は喜んだ。喜んでもう一度気合を入れた。初めての決勝戦、ここが目標地点だ。ここで勝たなきゃ意味がない。  ゲーム終了の挨拶をして、決勝が始まるまで、呼吸と気持ちを整えた。5分が経ち、決勝戦が始まろうとしている。 「よし、いくぞ」  少年達は決勝戦に進んだ。中学生の小さな背中は、この時はとても大きく自信に充ち溢れていた。そして、決勝という舞台に震えていた。それは武者震いなのか、緊張と不安で震えてているのだろうか。  でも、少年達はここまで来た。ここが正念場。ここで勝って念願を果たすために7ゲームに臨む。 さあ、今最後のプレイボール。
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