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昨日発売されたばかりで、今日読むのを心待ちにしていた。
今は一人で誰にも邪魔されずに読める。
康太はページを開き読み耽る。
お昼からの講義の時間が近づき、室内は賑やかな声に包まれる。
栞を挟み閉じてしまおうとした時、真希が本の向こう側からひょっこり顔を覗かせてきた。
「......何の本読んでるの?......」
「ライトノベル......」
「へーっ、康太ってそういう本好きなんだぁ......」
意外そうな表情を浮かべ隣に座る。
「......それ、今男子の間で流行ってるやつでしょ?」
梨沙が会話に入ってくる。
そして、梨沙は康太と真希の関係の進展を見つめるべく二人の前の席に陣取る。
「う、うん......」
「一条君好きそうだもんね、見た目通り......」
梨沙の発言の後半部分にひっかかりを感じたが、面倒なので康太はそれをスルーした。
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