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うじうじする康太に二択の選択肢を真希は突き付ける。
「水族館......それとも映画館?」
デートをしないという未来は真希の頭の中には存在しない。
ゆえに、会話のキャッチボールをしてもらえず、一方的に康太は週末のスケジュールを埋められる。
デートの話を振られた時点で感づいてはいたがーー。
「......じゃあ、えっと、水族館で......」
「はい、決まり!......じゃあ、細かい事は講義の後ね......」
ウキウキの真希を横目で見やりながら康太は何とも言えない気持ちに沈む。
(......デートかぁ......)
動き出した自分の運命を他人事のように思いながら、康太は午後の講義を過ごした。
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