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「この中から好きな物をあげるよ」
駄菓子屋の亀ばあちゃんが、
私とレイコちゃんと
ナナちゃんにそう言ったのは、
夏休み最後の日曜日だった。
「おばあちゃん、
もう歳だからねぇ、
お店やめるんだよ。
だからお得意さんの
ルイちゃんたちに、
おばあちゃんの宝物を
あげようと思ってね」
亀ばあちゃんは
私の名前を真っ先に言ってくれた。
嬉しいな。
でも、レイコちゃんは
それが面白くないらしい。
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