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「ようやく目覚められたのですね」
白一色の空間に僕以外の声が響いた。
声が聞こえた方に視線を向けると、透き通るような金色の長い髪を靡かせ、惹きつけられるような蒼い瞳でこちらを見つめた女性がいた。
男性どころか女性でさえ憧れるようなスタイル。
そして何より、彼女の背中には神々しく光を放つ3対6枚の翼がゆっくりと羽ばたいていた。
「貴女は…一体誰ですか?」
女性を何時までも見つめるのは失礼だと思いつつ、僕以外の存在を確認するつもりで聞いた。
その問いに、彼女は微笑みを浮かべ、
「私は、数多ある世界の一部を管理することを任された管理者…貴方がいた世界の言葉を使うなら、神…ということになりますね」
「か、神様!?」
驚いてオウム返しになってしまった僕の言葉に、「はい」と返事をする彼女。
別に、神様を信じてた訳ではないが、彼女が放つオーラみたいなものが、信じるに値するような気にしてくる。
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