第1章・女?男?

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『何階?』 『教えませんっ』 『あっそ…』 赤いコートはエレベーターに乗り込み3階を押した。3階!?この人あたしの部屋番号知ってるの? 動き出した為に3階に出てから赤いコートを追い払う事にし、エレベーター隅に寄るとクスッと笑われた。 この人あたしより15㌢高い、女?だと体格良い。 男?ならスリムなわりに体格は良い感じ。 あっあたしって赤いコートを観察しちゃった。 良いのよ、通りすがりの人だし。 バカがつくくらい変なお人好しでマンションの中まで送ってくれようとしてる。もう2度と会う事もないからいちいち背の高さや体格とか観察する事もないのよ。 赤いコートはそんなあたしをジッと見てくる。 エレベーターが開きあたしは赤いコートからケーキを奪い取り、部屋に向かって駆け出した。 もう着いてこないでよ? 部屋の前で立ち止まり鍵を出しながら、恐る恐る振り返る。 いた! 『ひっ!つ、着いてこないで!帰って!警察呼ぶわよ!』 赤いコートはフッと笑って隣の303を指指した! あたしの部屋は302である事実に壁に手を付いた。 赤いコートは手を付いてない手から再びケーキを奪い取った。 『1人じゃ食べきれないんじゃない?はっきり言って食べた次の日には体重増えてるわよ』 『………』 『体重がバストにいくなら食べた方が良いけど(笑)』『失礼ねっ!手で覆えるくらいはあります!』 『へえ…』 『あっ…』 赤いコートはあたしのバストをじろじろと見ていた。コートを着ているとはいえ恥ずかしい。 『ケーキ持っていてあげるから鍵を開けたら?』 『入ってこないでよ!』 赤いコートはまたフッと笑った。 ドアを開け電気を付けハッとしたあたし、段ボール箱がまだまだあるのだ。 あたしは恥ずかしそうに振り向いたが、しっかり見られていたようで。 『引っ越して何日?』 『まだ3日目です…って関係ない』 赤いコートは信じられない提案をしてきた。 『片付けないと生活に支障あるでしょ? ネタも浮かばないし気分転換に手伝ってあげる』
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