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『怖くなんかない!』
『そう?じゃあしっかりあたしを見て言ったらどう?視線それてるけど(笑)』
『あたしの視線がどこを見ていようが関係ないっ!』
赤いコートはあたしに詰め寄りあごに手をかけた為に後ずさる。
ガッ!
あちこちに段ボールがあり、後ずさる事で積み重ねた箱は崩れていく。
あたしのまわりには箱が散乱し、赤いコートがソレを退かしていく。
あたしに当たらないように?
ドキッ
ううん、赤いコートは男しか興味のないおネエなのよ。
それに勝手に部屋にあがってる。
『退いて!』
『あなたのまわりの箱を退かしてるだけじゃない。
覆いかぶさってる訳じゃないわ』
箱を退かすとあたしのウエストに手をかけ助けおこしてくれた。
『あ~ぁ、箱が部屋に散らばっちゃって。食事はおろか寝る場所なんてないじゃない』
『あなたが変な事言うからっ』
『やっぱりあたしが怖いんだ?あなた女だもんね』
『あなたはおネエなんでしょ、怖くなんかない』
赤いコートはフッと笑った、何を考えているの?
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