第1章・女?男?

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『コンビニ弁当は?』 『もう遅いから明日食べる事にしたの』 『バスト以外に身についちゃうもんね(笑)』 『!!、胸から思考を外してくださいっ』 『あら、男がバストに興味なくなったらおしまいじゃない。 もっともあたしはーー』 『男にしか興味がない』 『当たり。女のバストも体も描写の参考よ。 舞にキスをしようとしたのも女の反応を見たかっただけ』 『なっ!』 『喋りながら食べるのって見苦しいわよ、黙って食べなさい』 赤いコートが…相川克哉が喋ってきたんじゃないっ!それにバストも体も描写の参考? キスも反応を見たかっただけ? あたしが涙ぐんだ気持ちなんか知らないくせに! 『しかめっ面して、キャベツとベーコンとしめじのパスタ美味しくないの?』 あたしは口の中のパスタを食べた上で、きまり悪そうに言った。 『ーーーしい』 『聞こえない』 『美味しいです』 『よろしい』 満面の笑顔で相川克哉は箸を置いた。 『美味しいです、って一言言うだけで必死になっちゃってかわいい事。20歳?』『失礼ね、これでも23歳です』 『7歳年下か、まっ20でも23でも大差ないわ』 30歳でロン毛で赤いコート…あたしは相川克哉がわからなくなりそうだった。描写?反応? いったい何の仕事をしているの? 赤いコートにロン毛ってだけでも充分怪しいわ。 突っ込みどころいっぱいよ。 あたしのそんな顔は表情に出ていたのか、ニヤニヤ笑って余裕たっぷりな様子に悔しささえある。 年上だからってそんな顔をしないで。 『次はケーキでしょ、 一緒に食べてあげるわ』 『あたしのケーキです』 『クリスマスイブに寂しく1人ケーキ(笑) おネエでも一応男だし嘘彼になってあげる。 抱きつくのも触るのも自由よ』 『なっ!』
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