第1章

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「じいちゃん、 三年前に死んで それからひとり暮らしだったから、 僕がきて嬉しいっていってくれた」 「関谷くん、 おばあちゃんのこと好きなんだ」 「まあね」   関谷くんは嬉しそうに笑ってる。 初めは 不思議な人だと思っていたけれど、 話してみると優しい人なんだと思う。 他の男子と違って、 莫迦なことなんかいわないし。 「そういえば、最近、 猫がよく殺されてるんだって。 誰がするんだろうね、そんな酷いこと」 「へー、そうなんだ。 猫、あんなに可愛いのに」   顔をしかめて 関谷くんはジュースを飲んだ。 この間も猫、可愛がってたもんね。 よっぽど好きなんだろうな。
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