第1章

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夜、明日の準備をしながら、 課題のプリントを 学校に忘れてきたことに気が付いた。 夜九時過ぎ。 学校は十時で完全に閉まり、 セキュリティがかかってしまう。 自転車で十五分くらいだから、 ぎりぎり? 慌てて携帯をポケットに突っ込み、 クロックスをつっかけて家を出る。 まだ電気のついている職員室に ほっと胸を撫で下ろし、 教師に小言をいわれながら プリントを回収した。 自転車置き場にまわろうとして ……部室棟から 灯りが漏れていることに気が付いた。 ……こんな時間に、誰だろう? 校舎は夜、セキュリティが入るが、 部室棟だけは入らないので、 たまに不良がたむろってるって話を 聞いたことがある。 ……近づかないでおこう。
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