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窓を閉め、鍵をかけた。 外はどこから来たのかぎゃあ、ぎゃあと鳥たちが舞っている。 その声に怯えたように、突然せみの声がぴたりと止んだ。 まだ真昼間だぞ。なんでセミの声がしない。 どこか異様な感じに冷や汗が流れた。 「あの鳥が…私を追っている…見つかれば、、、喰われる」 「喰われるっ!?お前が!?」 「下手するとお前もな…残るのは骨のみだ、、、 喰われたくないなら大人しく窓際から離れろ…」 息も切れ切れにそう話す翼。 翼に体がすっぽりと覆われてるせいで翼以外の部分が見えないのだと気づく。 翼はいつの間にかソファの上に上がっていた。 外は元々セミがいなかったように静かになった。 他の住人はこの異変に気づいていないんだろうか? さすがに骨まで食べられるのは嫌だ。 せめて肉体は残させてくれ。 薄い恐怖と共に窓から離れた。 カーテンを閉め、外からの視界を遮る。 翼の上で茶褐色の鳥の尾のようなものがパタパタと揺れている。 うちわみたいだ。 「水、、、持ってこい」 「はいっ」 翼の奥から緑色に光る何かがこちらを向いていた。 俺はそれを見ないよう、逃げるようにキッチンに向かった。
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