3人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
土砂降りの大雨の中
「クックックッフハッハッーーー」
お腹を押さえながら大笑いしている奇抜な男。自身が濡れることもかまわずに笑い続ける姿は異様だった。
壊れたように
笑っているのに
泣いているようだった。
雨に濡れようと、涙に濡れようと
堕ちることのないメイクは雫と星。
男はペリペリと剥がすようにそのメイクを剥がす。整った顔だが、その瞳はつまらなそうに何も映していない。
「…クッ。ぁ~あ。あげるよ☆僕を…もう、いらないから…」
そう呟き、目を閉じた。
最初のコメントを投稿しよう!