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「そ。これから君は甲子園に行く。君の部のエース、守備にすらつかなかったってことは、怪我は治りきらないよね?」
「えっと、はい」
「じゃあこの大会、君がエースだ」
「……そうなります」
「私はそこで、徹底的に君たちを負けるように予定を立てる。だから君は、それを打ち破って、甲子園で優勝してみて」
「甲子園で、優勝!?」
「その代わり、優勝できたら、君のお願いを何でも聞いてあげる」
お願いを何でも聞く……予定を立てることが出来るということは、未来を創ることが出来るということだ。宝くじで億万長者になったりすることができる。
まるで魔法のランプみたいだ。
「その代わり、負けたら君を事故に合わせて、記憶障害にする。といっても、私としゃべった記憶と、予知夢が見れなくなるだけだけどね。どう? やる?」
さらっと恐ろしいことを口にした彼女。これほどのことが偶然ではないことは、これまで目にしてきたことから明らかだ。
これは真実、そして、事故に合わせることも彼女にとっては簡単なことなのだろう。
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