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「アホ! 夢は夢だったって証明すんだよ! 俺のリードが読まれてんのかもしれねーしな!」
そういうと、淳は周りのメンバーに一声かけて守備位置に戻った。
夢とは違う展開。これも含めて、予知夢だったのか、それとも……。
悩んでいても仕方がない。
哲也は、淳のサインに頷いて、構える。ミットめがけて、全力で、投げ込んだ。
※
今日は高校野球の試合観戦に行った。暑かったけれど、たまにはいいと思う。
だけど今日、おかしなことが起きた。
今日の試合、負ける予定になっていたのは相手の高校。最後に逆転サヨナラ満塁ホームランを打つはずだった。
まさか、間違ってたとかかな。試してみたけど、時間は戻せないみたい。
せっかく今年はうちの高校が甲子園に出れるはずだったのに……。
※
試合には勝った。チームのみんなも監督も、みんな喜んだ。
――ただ、哲也の脳裏には疑問が残った。
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