第1章

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私はもう、わたしじゃない。 自宅でシャワーを浴びながら、自分に言い聞かせるように小さく呟いた。 お湯に打たれている間は考えないようにしようと思っていた。それなのに。大脳とは別のところで自分の海馬は仕事をしたがる。記憶を司る仕事なんて今しなくていいよ。ヤツに言い放たれた言葉が浮かんでは消える。 私はもうわたしじゃない。そんな曲のタイトルが数年前ヒットしたっけ。一度死んで、生まれ変わった私にはもうそんなことどうだっていいことだ。 これまでのわたしとは違う。もう、傷つかない。無敵だから。もう、傷なんてつかない。傷なんて、、、。
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