見つけたら最後

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別れを告げられて1ヶ月が過ぎようとした。 僕は、今を生きる努力を完全に放棄したままだった。 あの別れを思い出しては、悲しみに浸るある日 僕は久しぶりに外へ出た。 目的はないが、部屋には2人で撮った写真など幾つもの思い出が詰まっており、そこに居る事が居た堪れない気持ちになったからだ。 季節は夏から秋に変わろうとしているが、相変わらずの残暑でうだる様な暑さが続いてる。 近所のマクドナルドの看板が見える。 この看板を見るといつもこう思っていた。 あともう少しだ!と。 彼女の家は、このマクドナルドのすぐ後ろにある。 彼女の家へと迎えに行く途中、この200m先という看板を見るとまるで [あと200mで彼女との楽しい1日が始まるよ!] と僕に語りかけてくれてる様で嬉しかった。 そんなあの頃を懐かしみながら、その方向に歩いていった。 そして、何かに導かれる様にして彼女の家の前まで来ていた。 僕はふと我に返った。 (何をやっているんだ……) (これではストーカーみたいじゃないか) (いつまでも未練タラタラだなぁ…) そんな事を思いながら、急いで引き返そうとしていたら、突然声をかけられた。 「あら!久しぶりね。」 彼女の母だった。
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