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僕は、突然心臓を掴まれて、えぐり取られる様な感覚に陥った。
彼女の事もショックだったが、それよりも1番身近にいて、その事に気づかなった自分
別れてから彼女を探す事もせず、まるで自分だけが不幸の塊だと言わんばかりに、うなだれていた自分に対して激しい怒りを感じた。
もっと早く気付いていれば、彼女の痛みを分かち合う事が出来たかもしれない…
彼女がそれを望んでない事は
勿論理解している。
それでも僕はそうしたかった……
「あの子にはあなたが訪ねて来ても教えるなって言われたけど。
ここがあの子が入院している病院….」
「こんな事頼むのは、いけない事だって分かってる……
でもあの子はあと僅かな命なの……」
「最期くらい…
最期くらい幸せでいて欲しい…
だからお願い…
最後に1度だけあの子に会って欲しい。」
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