150mの幸せ

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2ヶ月半ぶりのジョウはお酒を飲んでいるせいか機嫌がよくニコニコしていた。 忙しくて、大変だよ。 展示会…あ、私、絵を習ってるんだけどね。 それは知ってる。 そう。その展示会ももうすぐあって、行ったり来たりしてる。 そうなんだ。 うん。…。今度いつ会えるか分からないからそこまで送っていくよ。 いいよ。 ジョウは強い口調だった。 また会えるよ。 今度は優しく言った。 (なんで、そんなことが言えるの?2ヶ月半前にあんな酷いことを私に言って振ったくせに) 本当にご機嫌ね。何か良いことでもあったの? ない。ないよ。 ふーん。 私は螺旋階段を下りながら 私ね、変わっちゃったんだよ。 と話しを始めた。 ジョウも後ろから着いてきた。 階段を下りきると また、会えるよ。 とジョウが言った。 私は黙って複雑な気持ちで微笑んだ。 だって、ここに飲みにくるでしょ? とジョウが言う。 う、ん。でも私、土曜は外してるから と言ってしまった。 何それ。 ジョウの声が低くなり怒ったのが分かった。 だって…(あの後で会えるわけがないよ) 私、本当に忙しくて… 空気を変えようと 私はコンビニに向かう真っ直ぐな道を 話題を戻し歩き出すと 最近、思ったんだけど上に立つ人は、嫌われるもんだと思うよ。嫌われた方がいい指導者なんだと思う。 ジョウは私を励ましてくれている。 ぎこちなくてもその気持ちが嬉しい。 だけど、 何度も嫌われると言うから 私は茶化してしまった。 でも、私はいい人だから(笑) するとジョウは口を閉ざした。 嘘、嫌われてるよ。うん、嫌われている。 この前、パートさんに何て言われたと思う? と私が言うと 何て言われたの? とジョウは優しく聞いてくれた。 店長になったこと後悔してるでしょ? って嫌味を言われたんだよ。どう思う? ひどいでしょ? と私が怒りながら言うと    図星だったんだ。 と言うから 私はジョウの方を見て 私、後悔はしてないよ。だって自分で決めた事だから。 と言った。 嘘ではないけど、本当でもない。 生きていくために仕事に就いて働かなければならないだけ。 コンビニの前の信号まで来てしまった。信号は赤。
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