Save the Cat!

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 わたしには好きな人がいます。  その人は今もわたしの見えるところで、友達の物真似をみて静かに笑っています。  わたしは彼のそんな笑顔が大好きです。  正直に言うと最初は取っつきにくい人かと思っていました。  でも、知り合ってみるとそんなことはなくとても優しい人でした。  その優しさは決して大げさなものではなく、ともするとわかりにくいものです。  彼はたまに何かを思い出して、ふさぎ込んでいるように見える時もあります。  そんな時、彼に声をかけてあげたい。  何か彼の助けになりたい。  そう思うけれど、それはわたしの役目ではないんです。  彼にはもう優しさで包んでくれる人がいるのだから。
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