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時計を見る、猶予時間終了まであと三十分。もし取りやめるならばここが限界だ、一度戦闘を本格的に始めれば引き下がれなくなる。
――後戻りなどとうの昔に出来なくなっている、俺は前に進むことを選び続けるしかない!
全ての根源はンタカンダ大将だ、そこが折れれば求心力は一気に失われる。それは島にしても同じことだ。
「ヌル、ニャンバブエの砲撃準備だ」
「砲兵隊ヌル中尉、命令を了解致しました」
その命令で行うべきことを知る。無線指令先をフォートスター民兵団へ切り替えた。
「マサ大尉、ニャンバブエの詳細を偵察しろ」
「ダコール」
前哨地点で手をこまねくような真似は許されない。何かの罠が置かれていても不思議はない、現場で指揮を執る者がそれに留意せねば傷口が広がってしまう。
「マケンガ大佐、前衛部隊を指揮してニャンバブエを抜け。砲撃が合図だ」
「お任せください閣下。今の自分は負ける気がしません」
それが良いかどうかは別として、気合が入っているのは伝わった。圧倒的不利な状況をどうするか、島はそちらに集中することにした。
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