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たまにそれで
勘違いとかしてる女もいるんだけど、
「ごめんね。僕、彼女いるから」と、
すまなさそうにいわれると反対に
キュンとなって、
応援したくなるらしい。
……いや、そんなことはどうでもいい。
確かにあいつが
誰にでも優しいのは腹立たしいが、
それがあいつの性質なので仕方ない。
私が一番気に触るのは。
……あいつが私に優しすぎるってこと。
なにをしても
「愛衣のいいようにしたらいいよ」
だし、
普通の彼氏だったら
ヤキモチ妬いて怒るようなことをしても
「別にいいよ」だし。
まあ、大人の余裕、
もしくは後ろめたさといえば
そうともとれるかもしれない。
二十六歳の私に
バツイチ三十二歳の宜哉(たかや)。
そんな私たちだから。
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