甘い初恋

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ー高史の家ー 玄関先で吉彰は高史の唇にキスをした。 『んん…』 高史は吉彰の体を押し離し見つめた。 『高史さんが彼のことを友達としてみていても彼は違う、彼は高史さんに惚れてる』 『吉彰さん、心配しなくても周ちゃんに気持ちが行くことはありません…俺が愛しているのは吉彰さんだから』 高史は吉彰の唇にキスをし顔を見つめた。 『そんな顔をされると、我慢が出来なくなります』 『優しく抱いてくれるなら良いですよ』 『わかりました』 吉彰は高史を抱きかかえ寝室に行った。 ー寝室ー 吉彰は高史をベットの上に仰向けでおろし衣服を脱がそうとした。 『自分で脱ぎます』 高史は吉彰の手を掴み吉彰の前で衣服を脱ぎ全裸になった。 その後、吉彰も衣服を脱ぎ全裸になると高史の体に触れながら体を重ねた。 『体、大丈夫ですか』 『大丈夫です…吉彰さん…』 吉彰に抱きつきながら高史は喘ぎ声を出した。 その頃、周二は何も考えず道を歩いていた。 『……』 背後から肩を叩かれ足を止め振り返った周二は人物を見て驚いた。 『元気だったか、周二』 『榎木』 『暇ならちょっと付き合えよ』 榎木は周二を近くの喫茶店に連れていった。 ー喫茶店ー 榎木と周二は向き合って椅子に座り珈琲を注文した。 『今、仕事は何をしてんだ』 『警察官…』 『警察官!凄いな、夢を叶えたんだ』 『お待たせしました』 店員は珈琲カップをテーブルに置きその場を離れていった。 『お前さぁ、高史には会ったか』 『高史?小学校以来、会わないな…お前は会ったのか』 『あぁ…会った』 『それで告白はしたのか』 珈琲を飲みながら榎木が言った。 『……』 『急に黙り込んでどうしたんだ』 『高史には恋人がいたんだ』 『恋人?女か』 『男…』 『へぇ…高史って男もいけるんだ』 『俺さぁ…風邪で弱ってる高史の体を抱いたんだ』 『それで』 『恋人に見つかって…俺は何てことをしたんだ』 高史にしたことを後悔し落ち込む周二を見て榎木が口を開いた。 『高史の家、知ってるんだろ、お見舞いに行こうぜ』 『恋人に顔を会わせるの嫌だよ』 『もし恋人がいたら、謝りとお見舞いに来たって言えばいいじゃないか』 榎木は必死に周二を説得した。
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