甘い初恋

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『おめでとうございます』 『…ありがとう…』 生徒達の喜ぶ姿を見て高史は微笑んだ。 その後、高史は授業を始めた。 それから時間は過ぎ授業が終わった。 『先生』 『何だ』 『結婚式はしないの?』 『出来るわけないだろ』 『今から結婚式しようぜ、先生、吉彰さんを呼んで』 『え!学校で…』 『みんな祝ってくれますよ』 『みんなを呼ぶなら、体育館じゃないと入れないぞ』 『そうだな、松岡』 『先生達と生徒達と校長を体育館に呼び出す』 松岡は教室を出ていった。 『お前ら準備を頼む』 『任しとけ』 生徒達は教室を出ていき体育館に行った。 『先生は彼に電話を』 『わかったよ』 高史はズボンのポケットから携帯を取りだし吉彰に電話をかけた。 それから暫くコールを続け吉彰が電話に出ると高史が口を開いた。 『もしもし…あの…』 高史が話そうとしたその時、井上が携帯を奪い取り話しかけた。 『もしもし吉彰さん、井上です』 『井上君、久しぶりだね』 『今から学校に来てもらえないでしようか』 『今から!』 『お願いします、吉彰さんが来ないと…』 『わかりました、今から行きます』 『お待ちしてます』 電話を切ると井上は携帯を高史に渡した。 『井上』『俺が門の前で待ってますから、先生は体育館に行ってください』 『……』 高史は教室を出ていき体育館に行った。 井上も教室を出ていき門の前に行った。 体育館の前についた高史は中に入った。 『桑野、小野田』 高史は桑野と小野田に近づいた。 『結婚式をあげるんだって』 『俺達も一緒に祝ってくれって』 『ありがとう…それよりお前達、うまくやってるのか』 『はい』 小野田は桑野の手を握った。 桑野は頬を赤らめながら小野田の手を振り払った。 『変わったな、俺を好きだと言ってた桑野は目付きが怖かったのに今は…』 『笑うなよ』 クスクスと笑う高史に桑野は頬を赤らめながら言った。 その頃、門の前で待っている井上は携帯を弄っていた。 『……』 『井上君?』 吉彰は門の前で立っている井上に声をかけ近づいた。 『吉彰さん』 『遅れてすみません』 『いえ…行きましょう』 井上は吉彰を体育館に連れていった。
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