甘い初恋

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『やめろ…』 高史は高宗を突き放した。 そして観覧車は1周を終え高史はドアを開け飛び出していった。 『高史さん』 高宗は高史を追いかけていった。 『待ってください、高史さん』 高宗は高史の腕を掴み足を止めた。 『高宗、高史さん』 聖子と吉彰が近づいてきた。 高宗は吉彰に近づき頬を殴った。 『俺が高史さんを好きなこと知ってて、高史さんをその気にさせたのか』 『お前と一緒に高史さんの家に行って高史さんを見たとき好きになった…お前に渡したくないと思った…』 『嘘でしょ』 聖子は吉彰の顔を見た。 『聖子、俺、高史さんが好きなんだ…だから俺たち別れよ』 吉彰の告白に聖子は吉彰の頬を叩きその場から離れていった。 『聖子…』 高宗は聖子を追いかけていった。 『大丈夫ですか?』 高史は吉彰に近づき叩かれた吉彰の頬に優しく触れた。 『大丈夫です』 吉彰は頬に触れている高史の手に触れた。 『中村先生に話しました、吉彰さんが好きだと』 『それで高宗は怒って…』 『俺は後悔していません…吉彰さんの…』 『聖子のことか…心配しないでください』 吉彰は人前で高史の唇にキスをした。 その頃、高宗は聖子の動揺を落ち着かせていた。 『恋人がいるのに、どうしてよ…』 『聖子』 『高宗がいけないのよ、吉彰に彼を会わせるから』 聖子は高宗の顔を見ながら両腕を掴んだ。 『…ゴメン…』 『彼のことまだ好きなんでしょ』 『あぁ…好きだ』 『だったら吉彰から彼を取り返しなさいよ』 『…聖子…』 『私は吉彰と別れたくないの…私たち力を合わせて好きな人をものにしましょ』 『そうだな好きな人をものにしよう』 高宗と聖子は手を組んだ。 遊園地を出た高史と吉彰は無言のまま道を歩いていた。 『用事がないならケーキを食べに来ませんか?』 『…はい…』 高史は吉彰の手を繋いだ。 その日の夜、高史は吉彰の店の2階の部屋で一夜を過ごした。 ー次の日の朝6時30分ー ベットの上で寄り添いながら寝ていた高史は目を覚ましベットからおりた。 『おはよう、高史さん』 吉彰は体を起こし衣服に着替えている高史を見つめた。 『おはようございます…』 高史はベットに近づき吉彰に口づけをすると顔を見つめた。
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