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牝黒ヒョウのアルダは鼻の孔をヒクヒクの膨らませて、目の前に立っているスマートな雄黒ヒョウを茶色い眼孔で見詰めていた。
「うふふん。」
黒ヒョウのアルダは尻尾をクネクネ動かし恥じらいながら、ゆっくりゆっくりと、
身体中から、フェロモンをふうわりふうわりと漂せながら、
ゆっくりゆっくりゆっくり。
「うふうんうふうん。」
「やあ。」
ドキッ!!
・・・・・・?!
目の前の雄黒ヒョウは牝黒ヒョウのアルダに声をかけた瞬間、
ぎゅっ!
とアルダを抱き締めて囁いた。
「俺の名前は、『アポタ』。」
「あたしの名前は、『アルダ』。」
ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ
牝黒ヒョウのアルダの胸は、破裂しそうに高鳴った。
「アルダさん。」
「はい?」
「一緒に・・・生きよう。」
がびょーーーーーん!
思いもよらない・・・・いや、本当にこれは恋の『奇蹟』だと黒牝ヒョウのアルダは考えた。
「うん・・・!」
雄黒ヒョウの逞しい前肢に抱かれた牝黒ヒョウのアルダは、満面の笑みを浮かべて返事をした。
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