水たまり

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ばしゃばしゃばしゃ 降りしきる雨の中、少年は水たまりを跳ね上げる。 ランドセルまで雨で光らせ、ぐったり重いスニーカーで、窪みから水を蹴りだし、しぶきを上げる。 自分より高く打ちあがる水を頭からかぶり、降り続ける雨に打たれ、全身ずぶ濡れになりながら、次の水たまりを探す。 彼が去った窪みは、すぐに雨で満たされる。 いくつ目かの水たまりを見つけて歩み寄る。閃いた表情になると、少年は水たまりの手前で勢いよく飛んだ。 両足で水たまりへ突っ込む。水の柱が一瞬打ち上がり、少年そのものを隠すほどだった。 そして、少年は消えた。
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