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「さぁ、上がって」
彼女の家に着いた。大きな一軒家で玄関も豪華な装飾がされていた。彼女は玄関を開けながら僕のことを誘導していた。少し不安になりながらも玄関をくぐると後ろで鍵を閉める音がした。慌てて振り替えると彼女の顔が至近距離に迫っていた。慌てて離れる。
「すまない。ここには本当にお前以外の人はいないのか?」
軽く話を変えるかのように質問をした。焦るという感情もないはずだがなぜかそんなことをしてしまった。
「うん、誰もいないよ。私一人だけ。だから、気兼ねなく泊まっていって。なんなら、住む?」
彼女は靴を脱ぎながら聞いてきた。僕は確かに住む場所もなく行く宛もない、だからその質問に答えを出すのは早かった。
「できることなら頼みたい。」
廊下に立つ彼女に向けて言うと。彼女は少しだけの笑みを浮かべてくれた。それは、了解したと言う合図なのだろう。そして、部屋の方へ連れていってくれた。部屋は二階にあり、中は広く、ベッドも豪華で、タンスも大きなものがある。
「君の服や必要品は大体揃ってるから自由に使って。わからないことは、その都度聞いて。私は下で食事の用意をしてくるから着替えたら下りてきて。」
それだけ言って彼女は下りていった。僕は、タンスの中にある適当な服に着替えた。なぜか、サイズが合っていることは気にせずに。そして、一通り部屋の中を見て回ってから、下の階に向かった。
「来たね。じゃあ、君はこっちに座って。食事にしよう。」
リビングに入ると彼女がエプロンを着たまま立っていた。そして、僕を料理が置いてある前の席に座らせてくれた。野菜とステーキが1つの皿に盛り付けてありその隣にはホカホカのご飯が置いてあった。
「旨そうだな。」
普通に誉める。僕もお腹が減っていたし、美味しく見えたのかもしれないが本当に美味しそうだ。
「当たり前でしょ?一応家庭的なタイプではあるのだから!」
彼女は少し笑いながら言った。そして、向かいの席に彼女は座った。そして、食事が始まった。
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