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今年の夏も夢を見た!
また、あの夢だ。
私が恋愛をして、結婚する夢…。
藤堂朱理は、旅行会社で働くOLであった。
懐かしい温もりが、風鈴の音によって甦る。
子供の頃、小川ではしゃいでいた自分。
今の自分は、コンクリートジャングルで働くただの女性だった!
朱理は、唇をキュッと強く噛んで、我慢するように仕事に向かった。
毎日、変わらない日々だった!
あの男が現れるまでは…!?
朱理は、夏が嫌いだった。
そんな朱理を変えた男がいる。
三島大。電気会社の営業回りだ!
大は電気が大好きで会社では、期待の新人ともてはやされた。
そんな二人が出会ったのは、ある暑い夏の日。
大はいつも通り営業で会社を回っていた。
「今日は、新しい会社に三つ行かないといけないな…」
大は手帳を覗き込みながら、今日のスケジュールを頭に叩き込んでいた。
大は新人だったが、そのできる仕事ぶりから、新しい仕事をドンドン回されていた。
大は嬉しかった。
何より電気を使ってくれる人がたくさん増えるのが嬉しかった。
少し遠出した所で、寂しいなと思った。
そして、新しい出回り先に着いた!
「旅行会社か…」
事前にそれほど、情報を回されていない大はほとんど、飛び込んで会社に入った。
とはいえ、アポイントはちゃんと取ってるから安心である。
「失礼しま~す!」
大はこっそり、会社に入った。
そこで受付で待っていたのが、朱理であった。
はじめの、大の朱理の印象は、箱入りのお嬢様という風だった。
確かに、朱理は資産家のお嬢様だったが、母親を早く亡くしていた。
「どうも!営業の三島大です!」
大はいつもの営業スマイルで、頑張って挨拶した!
しかし、朱理は、クスクスと笑っていた。
「はじめまして!藤堂朱理と申します!」
朱理は、どうやら大の挨拶が面白かったらしく、明るい笑顔をしていた!
大はドキッとした!やべえ!?かわいい!俺、そんなつもりで来たんじゃないけど…。
朱理と大が恋に落ちるのは、すぐだった…。
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