第1章

11/305
前へ
/305ページ
次へ
 「どう思うとは?」美咲が、 首をかしげる。  「なんか、 すげー、 熱くない?」  「確かに」  「多少、 うざいかも」  七海が、 さらっと言ってのけた。  「拓海は、 どう思っているんだよ?」  海斗から問われた拓海は、 返事を考えた。 正直、 いつもあんなテンションで来られるのはきつい。 しかし、 言っていることは、 まともである気もする。  拓海は、 先ほどの道徳の授業を思い浮かべた。 お金を稼ぐことは大変なのだという意味も、 わかったような気がした。 千円稼ぐためにはどれだけの仕事をしなければならないのかの例えが、 とてもわかりやすかった。  拓海は、 その感想を口にした。
/305ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加