第1章

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 七海たちの前に立った拓海は、 一緒に行くかどうかを確認した。  「行く」二人が、 声を揃えて返事をする。  拓海と海斗、 七海、 美咲の四人は、 肩を並べながら、 教室を後にした。  そんな四人が向かったのは、 マクドナルドの先にあるファミレスだった。  拓海が、 みんなにご馳走すると言い出したからだ。  拓海は、 競馬で大勝した父親から臨時に小遣いをもらっていた。 しかも、 今回は諭吉くんという大盤振る舞いである。  大の競馬好きな拓海の父親は、 馬券が当たると、 気前よく家族みんなにご馳走し、 小遣いもくれた。 そのかいもあって、 家族みんなが、 父親が競馬をすることに対して理解を示すようになっていた。
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