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「……」
真っ白いドアを開けた先に見えた光景に、深い溜息を吐く。
またあの人は…。
私は音をたてないようにカーテンで仕切られたそこにゆっくりと歩みを進めた。
そして。
「先生」
「あ、見つかった」
「………」
「そんな目しないでよ、如月さん」
「ちょっとどんな目をしてたのかわからないので事細かく説明してくれます?」
「怖いなぁ」
そう言って今だベットに寝転がりながらヘラヘラ笑う彼に思わず眉を寄せてしまう。
「あ、怒った」
なんでちょっと嬉しそうなんだろう、この人。頭おかしいのかな。
「怒ってないです。いいから早く起き上がって下さい」
「え~、じゃあ起こしてよ」
「……」
長い腕をゆらゆら揺らすオトナに呆れた視線を飛ばしてもう1度深い溜息を吐く。
なに馬鹿なことを…。
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