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私の名は久留米聖良。少しだけ身の上話をさせて頂くのでお付き合い下さい。
私は幼いうちから母子家庭で育ちました。
母は女手ひとつで私を育てるため、毎日毎日必死に働きました。しかし元から病弱だったので無理が祟り、ある日とうとう倒れてしまいました。
そこで私は、高校を卒業したらすぐに社会に出る事にしました。
在学中、就職氷河期、超氷河期、ハイパー氷河期といった寒そうな言葉は耳にしていましたけど、その時はそこまで危機感を持っていませんでした。
しかしその入口に立った時、まざまざと痛感しました。現実の厳しさを。
何の資格も特技も無い高卒の私は書類選考の時点でことごとくアウト。
どうにか決まったのは、お惣菜やお弁当を製造する小さな食品加工工場でした。
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