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「ハァイ、クレアちゃん。お疲れ様」
事務所に顔を出した銀河の妖精 エティア・ハーツの姿を認めて、名を呼ばれた超時空シンデレラ クレア・チェンがパァっと顔を明るくした。
「エティアさん、お疲れ様です!もう撮影終わったんですか?」
「私を誰だと思ってるの?バッチリよ」
そう答えてからテーブルの上に置かれていたクレアの衣装のデッサン画を指差した。
「決めかねてるの?」
「どれも素敵で…迷っちゃってるんです」
困り顔で答えたクレアに小さく頷くと、エティアは事務所の奥のデスクにいた社長のエルモに声をかけた。
「社長、クレアちゃんの衣装決め、明日の朝一でも構わない?」
「ええ、大丈夫ですよ」
「クレアちゃん、久しぶりに家で夕飯食べない?」
「ええ?良いんですか?」
クレアの問いにもちろんとエティアは微笑むと、デッサン画を片し始めたスタッフの松浦ナナセに意味ありげに近づいた。
「クレアちゃんが帰るとなると、ナナセももう今日は上がりでしょ?」
「え?…はい」
ナナセの返事を確認すると、クレアを振り返った。
「クレアちゃん、すぐに支度して。帰るわよ!ほら、ナナセも」
「あ、あの?」
なぜ自分も?と戸惑うナナセを尻目に、エティアは不敵な笑みを浮かべた。
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