第5章

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 帰星から5日。  ジュンも溜まっていた仕事が一段落し、ナナセの方も落ち着いただろうと思い、いつものように食事に誘うメールを打つ。 『お疲れ様です。雰囲気の良いお店教えてもらったんですが、都合どうですか?』  すぐには返信ないだろうと、携帯電話をポケットにねじ込んで格納庫へと向かうと、途中でポケットの中の携帯電話が震えるので少し逸る気持ちを抑えながらメールを見る。 『お誘いありがとうございます。暫く忙しいので、予定が立てられません』  あまりにも短く簡潔なメールに、断り続けられていた頃とダブり、心がざわついて落ち着かない。  何度か食事をし、ナナセも心を許してくれていると思っていたのに、何だか最初の頃より距離が空いてしまった様にさえ思えた。  そしてクレアが言っていた言葉が脳裏を過る。 『コンサート終わったら、少しスケジュールに余裕出るんだ~』  そのクレアのマネージャーなのだからタレントの忙しさと比例するとは限らないにしても、無下に断られるのに納得がいかない部分もある。  ジュンは再びメールを打った。 『僕、何か気に障るようなことしました?』  無意識にナナセのことを怒らせたのかもしれない。  理由もなく避けれるようなことは嫌だった。
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